残り○○日からの逆転?

今年も残り少なくなってきましたが、私のような塾屋からすると入試が近づいてきた

なぁ、という感覚です。

 

さて、ここ数年様々な媒体で

 

「残り○○日からの逆転合格!」

 

といったCMを目にするようになってきました。この手の話題を取り上げるのは今回が

初めてではありませんが、なにしろピュアな子供たちがCMを見て

 

「あぁ、自分も合格するものなんだ。」

 

という盛大な勘違いをして勉強がおろそかになることがある様子なので、塾生向けに

クギを刺しておきたいと思います。

 

同志会としての結論は

 

「『逆転』などと、寝言を言っているヒマがあるなら1問でも多く演習をして、

 明日からの演習に備えてさっさと寝てください。」

 

です。

 

実は中学生の公立高校入試はフルマラソンによく似ていて、他人と競いながらも

自分との戦いであり、そしてタイムとの戦いでもあります。

 

大会で上位入賞する選手はスタートからラビット(ペースメーカー)のすぐ後ろを走り

先頭集団を構成します。ハーフを過ぎて相手集団が苦しくなってきたときに自分は平静を装いながら加速し、集団から落伍者を作り出します。あまり多くないですが、それでも

食らいついてきた相手選手に対してはトラックでのスピード勝負に出ます。つまりラストスパートですね。ここでのトップスピードで最後の相手を振り切るわけです。

 

 

入試も同様です。入学直後からソコソコのポジションにいて、上位集団を構成します。

2年生2学期で周囲が中だるみしてきたときに、自分はコツコツと努力を重ねて上位から

トップ集団になります。上位10~20人程度が固定メンバーとなり、中3の2学期~入試

までのロングスパートに出ます。

(※マラソンと異なり勝者(=合格)が1名ではないことは極めて重要です。)

 

西春や一宮、旭や明和に行こうと思うならば先頭集団から早めスパートをかけて

最後まで伸び続ける意志とスタミナが必要です。

 

いくら100m走で学年1番でもフルマラソンにおいては1番になることはありません。

(「101m走」程度の志望校選びなら逆転勝利もあるかもしれませんが。)

 

しかし、同志会に通ってくれている生徒さんは基本的に「フルマラソン」希望者で

あると思われます。

1年生・2年生の生徒さんは「フルマラソン」の意識を持って勉強に臨んでもらいたい

ですね。